日経平均は続伸、月末安のアノマリー破りで2万8000円回復

経済・ビジネス

8月31日、東京株式市場で日経平均は続伸した。目新しい材料がない中で、後場に入ってから上げ幅を拡大し、終値ベースで12日以来、13営業日ぶりに2万8000円を回復した。東証で昨年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
8月31日、東京株式市場で日経平均は続伸した。目新しい材料がない中で、後場に入ってから上げ幅を拡大し、終値ベースで12日以来、13営業日ぶりに2万8000円を回復した。東証で昨年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 31日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。目新しい材料がない中で、後場に入ってから上げ幅を拡大し、終値ベースで12日以来、13営業日ぶりに2万8000円を回復した。

昨年9月以来続いた月末安のアノマリーが破られる形となったことで、市場のセンチメントが好転するとの見方が出ている。東証1部の売買代金は3兆円を超えた。

30日の米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が終値ベースの最高値を更新しして取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がテーパリング(量的緩和の縮小)を巡りハト派的な見解を示したことで景気回復への安心感が広がり、投資資金がハイテク株に向かった。

日本株は米株高にもかかわらず、軟調なスタート。月末安のアノマリーが意識され、主力銘柄を中心に売り優勢となったが、後半に入り機関投資家とみられる買いが入ったことが観測され、短期筋の買い戻しが活発化、上げ幅を拡大した。

市場では「月末安のアノマリーが破られたことで、市場のムードは一変する可能性があり、9月相場の上昇期待が大きくなりそうだ」(雨宮総研代表の雨宮京子氏)との声も聞かれる。また「実需買いの背景には、自民党の二階幹事長の交代が確定的になったことで、政治に変化が生じると察知したことがあるのではないか」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との指摘もあった。

TOPIXは0.54%高。東証1部の売買代金は3兆0137億6200万円と膨らんでいる。東証33業種では、海運業、鉄鋼、精密機器などが上昇し、空運業、陸運業などの値下がりが目立った。

個別では、東京エレクトロンがしっかりだったほか、日本製鉄、日本郵船なども堅調、任天堂やソフトバンクグループも堅調に推移した。半面、JR東日本、日本航空などがさえない。

東証1部の騰落数は、値上がり1047銘柄に対し、値下がりが1017銘柄、変わらずが125銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28089.54 +300.25 27690.77 27602.21

─28158.95

TOPIX 1960.70 +10.56 1943.43 1937.84

─1968.63

東証出来高(万株) 123524 東証売買代金(億円) 30137.62

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