日経平均は続落、実質下半期相場入りを前に見送りムード

経済・ビジネス

9月28日、東京株式市場で日経平均は続落。東証で2013年撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)
9月28日、東京株式市場で日経平均は続落。東証で2013年撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。配当権利が確定するこの日は、配当狙いの買いが下支えになったものの、全体的には高値警戒感や明日からの実質下半期相場のスタートを前に見送りムードが支配した。大手証券の試算によると、日経平均の配当権利落ちは約182円とされ、これを短期間で埋め切れるかどうかが注目されている。

27日の米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が下落。今週に月末・四半期末を迎える中、米債利回りの上昇を背景にハイテク株が売られ、指数の重しとなった。一方、バリュー株は買われる展開となった。

これを受けて日本株も、半導体関連株を中心にグロース株が売られ、軟調に推移。きょうは上半期の受け渡しベースの最終売買日で、配当権利取りの動きが株価を下支えするとみられたが、これまで高配当を手掛かりに買われていた海運株など明日の権利落ち後の下落を見越す形で大きく値を崩す動きも目立った。

市場では「高値警戒感が強く利益確定売りが出やすい」(SBI証券・投資調査部部長の鈴木英之氏)との声も聞かれたものの、一方では先高期待からの押し目買いも活発化して大きく崩れることはなく「3万円を維持できれば健全な調整の範囲内と捉えられ、むしろ強地合いと見ることが可能」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との指摘もある。

TOPIXは0.29%安。東証1部の売買代金は、3兆8105億0200万円と引き続き膨らんでいる。東証33業種では、海運業の値下がり率が大きかった半面、鉱業や繊維業、銀行業が値上がりした。

個別では、日本郵船、東京エレクトロンなどが安いが、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株がしっかり。

東証1部の騰落数は、値上がり1033銘柄に対し、値下がりが1057銘柄、変わらずが96銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 30183.96 -56.10 30142.38 30001.99

─30207.63

TOPIX 2081.77 -5.97 2083.25 2062.90

─2084.26

東証出来高(万株) 150677 東証売買代金(億円) 38105.02

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