午後3時のドルは111円後半、ドル指数は1年ぶり高水準

9月30日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の111円後半。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)
9月30日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の111円後半。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の111円後半。きょうは商業決済が集中しやすい五・十日で月末・期末に重なるため、「通常なら実需のドル売りが活発になりやすい」(国内銀行)が、ドル売りは限定的となり、ドル/円相場は底堅く推移した。ここ数日でドルが急ピッチで上昇したため、既にドルを売った国内勢が多かったのではないか、との指摘もあった。

ドル指数は94.33付近と、昨年9月以来の高水準で推移しており、主要通貨に対するドルの強さが目立っている。

市場からは、次の注目材料として来週公表される9月の米雇用統計を挙げる声が聞かれた。ただ、前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は金融緩和縮小について時間軸なども含めて発言していたため、「単月の経済指標が以前ほど重要視されなくなった可能性もある」(りそな銀行・総合資金部市場トレーディング室、武富龍太氏)との見方も聞かれた。

昨日の海外時間にドルは112.05円まで上昇し、1年7カ月ぶり高値を付けた。ユーロは1.1590ドルまで下落し、1年2カ月ぶり安値をつけた。

「ドルが112円台に一時的にでも乗せたことには驚いた。半期末・四半期末の買いフローがあったのだろう」(外為アナリスト)との声がある。

こうした期末のフローは東京市場よりも出来高が大きいロンドンやニューヨーク時間にしばしば散見されるため、きょうも午後3時以降が勝負となりそうだという。

中国の市場は明日から7日まで国慶節で休場。中国恒大集団を巡って、この間に中国が何らかの措置を取れば、中国以外の市場が混乱するリスクがある。

きょうはこの後、数人のFRB高官の講演が予定されており、市場からは、中国の債務問題も含めて彼らの主張を確認したいとの声が聞かれた。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 111.84/86 1.1593/97 129.68/72

午前9時現在 111.93/95 1.1599/03 129.84/88

NY午後5時 111.96/97 1.1595/99 129.82/86

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