訂正-現時点で原発の新増設・リプレースは想定していない=萩生田経産相

10月5日、萩生田光一経済産業相は、現時点で原発の新増設・リプレース(建て替え)は想定していない、という政府方針を踏襲する考えを示した(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
10月5日、萩生田光一経済産業相は、現時点で原発の新増設・リプレース(建て替え)は想定していない、という政府方針を踏襲する考えを示した(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 5日 ロイター] - 萩生田光一経済産業相は5日、現時点で原子力発電所の新増設・リプレース(建て替え)は想定していないとし、政府方針を踏襲する考えを示した。また、カーボンニュートラル達成に向けては、安全確保を大前提に、原子力を活用することは欠かすことができないと述べた。ロイターなど報道各社のインタビューで語った。

萩生田経産相は「現時点で原発の新増設・リプレースは想定していない、という政府の今までの方針を踏襲していきたい」と述べた。

改定作業を進めているエネルギー基本計画では、新増設やリプレースには触れていない。10月末の閣議決定に向けてパブリックコメントの整理に入るが「政府の大きな方針はすでに決定している。パブリックコメントで基本計画が変わることはない」とした。

日本は、2050年のカーボンニュートラルや30年の温室効果ガス排出を13年比46%削減する方針を掲げている。カーボンニュートラルのために原発を利用して良いとの考えかと問われ「あらゆる選択肢を追求していくことが必要。安定かつ安価な電力供給や気候変動問題への対応を考えれば、安全確保を大前提としたうえで原子力を利用していくことは欠かすことができない」と指摘した。

半導体製造基盤の強化について、萩生田経産相は「経済安全保障の観点を踏まえ、サプライチェーンを強靭(きょうじん)化するとともに、我が国の産業競争力を強化するには、欧米など他国に匹敵する規模で強化することが必要」と述べた。

先端半導体の生産拠点の日本への立地を推進するために「必要な予算はしっかりと要求していきたい」としたものの「他国の予算規模と一律に比較して数兆円なくてはならない、という話ではない」(訂正)とも述べ、どこにどのような形で作ることが良いかを精査したうえで、必要な予算は措置していきたいと語った。

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