午後3時のドルは112円後半で堅調、2018年12月以来の高水準 米金利上昇で

10月11日、  午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(112.22/25円)に比べてドル高/円安の112.72円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)
10月11日、 午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(112.22/25円)に比べてドル高/円安の112.72円付近で推移している。写真は米ドル紙幣。2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 11日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(112.22/25円)に比べてドル高/円安の112.72円付近で推移している。先週末の米雇用統計の公表後、米国の金融緩和の縮小の織り込みが進み、米金利が上昇。これを受け、ドルは一時112.75円の高値を付ける場面もあり、2018年12月以来の高水準での推移が続いた。

米10年債利回りは1.61%台前半、米5年債利回りは1%付近で推移し、いずれも先週末から上昇している。

先週末に公表された9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比19万4000人増と、市場予想を大きく下回った。ただ、市場では「テーパリング(量的緩和の段階的縮小)開始時期に影響は与えない」(野村証券のチーフ為替ストラテジスト・後藤祐二朗氏)との見方が優勢で、米国の利上げ期待の高まりが足元のドル上昇につながっている、との指摘が聞かれた。

マーケット関係者からは、今後も緩やかなドル高/円安基調が続くとの見方が示されたが、中国の電力不足問題や米国の労働市場の動向をリスクとして挙げる声が出ていた。

三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト、市川雅浩氏は「特に、米国の労働市場の改善が滞るとFRB(米連邦準備理事会)の金融政策の舵取りが難しくなる」と指摘。米国の雇用やインフレ関連指標は今後も注目が集まりそうだという。

一方、クロス円でも円安傾向が強まった。ユーロ/円は130.48円付近で9月8日以来の高水準で推移。豪ドル/円は82.63円付近で、7月13日以来の高水準で取引されている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 112.72/74 1.1571/75 130.45/49

午前9時現在 112.26/28 1.1563/67 129.83/87

NY午後5時 112.22/25 1.1567/71 129.88/92

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