トヨタ12月から挽回生産へ調整「最悪期は脱した」、11月は減産

10月15日、トヨタ自動車は11月の世界生産を計画比約10万─15万台減らすと発表した。写真はトヨタのロゴ。上海自動車ショーで4月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)
10月15日、トヨタ自動車は11月の世界生産を計画比約10万─15万台減らすと発表した。写真はトヨタのロゴ。上海自動車ショーで4月撮影(2021年 ロイター/Aly Song)

[東京 15日 ロイター] - 部品不足で9月から減産に追い込まれているトヨタ自動車は15日、12月以降は挽回生産する方向で関係先と調整していると明らかにした。東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大と半導体不足の影響で、11月の世界生産は計画比10─15万台減となる見通しも発表したが、状況は改善しつつあり「最悪期は脱した」とみている。

減産幅も縮小しているため、今期の世界生産計画900万台も維持する。

トヨタは、これまで減産した分の挽回を織り込み、11月は約100万台の生産を目指していたが、感染が拡大しているマレーシアの仕入れ先の出勤率・稼働率低下で部品不足の影響が残るとして85万─90万台に下方修正した。修正後の計画台数は11月として過去最高だった昨年(83万台)を上回る水準で、単月としての過去最高(2012年3月の87万台)も超える可能性がある。

熊倉和生・調達本部長はオンラインでの取材で、12月以降の生産について「どのくらい挽回できるかを社内外の関係先と調整している」と説明。足元の需要が旺盛なため、12月から来年3月まで「高い(生産)計画を立てている」と述べた。「今後に何があるかはわからないが、一番悪い時期は脱した」としている。

9─10月の減産幅も前回公表時から10─15万台縮小できる見通し。東南アジアでの規制緩和、現地仕入れ先の防疫対策、ワクチン接種の広がりにより、各社の出勤率・稼働率が改善しているほか、代替生産もできているという。

熊倉氏は「リスクのある仕入れ先の数は減少してきている。今回減産となった仕入先の品目も供給量自体は回復してきている」と話した。ただ、生産計画が高水準で、11月は計画分は「確保しきれなかった」と話した。

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