サッカー=FIFAのW杯隔年開催案、IOCも懸念表明

IOCは16日、FIFAの計画するW杯の隔年開催案について、さらに議論を深めることを要望した。写真はIOC本部前。スイスのローザンヌで3月撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)
IOCは16日、FIFAの計画するW杯の隔年開催案について、さらに議論を深めることを要望した。写真はIOC本部前。スイスのローザンヌで3月撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)

[アテネ 16日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)は16日、国際サッカー連盟(FIFA)の計画するワールドカップ(W杯)の隔年開催案について、さらに議論を深めることを求めた。

FIFAは、サッカーの国際的普及を促進するグローバル・デベロップメント部門の責任者を務める元アーセナル(イングランド)監督のアーセン・ベンゲル氏が中心となり、2年ごとのW杯開催を計画している。

ただ、関係各所から厳しい批判的な声が多く上がっており、欧州サッカー連盟(UEFA)は、連盟の意向に反して計画が進められた場合に欧州としてW杯をボイコットする可能性があると警告している。

IOC理事会は声明で、「他のスポーツの国際連盟、各国のサッカー連盟、クラブ、選手、選手会、コーチの多くが、FIFAの収入増加計画について強い懸念を表明している」とコメント。「IOCはこれらの懸念を共有し、サッカー関係者、各連盟、主要イベントの主催者、選手たちが幅広い協議を求めていることを支持する。これは明らかに行われていない」と述べた。

この隔年開催案は、12月に行われるFIFA加盟の211協会による投票で決定される予定。しかし、複数の関係者がロイターに語ったところによると、欧州と南米のクラブ、リーグ、各連盟は投票結果にかかわらず、この計画を阻止できると確信しているという。

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