ドル114円前半でしっかり、利食い売りと押し目買いが交錯

午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(114.20/23円)に比べて小幅にドル高/円安の114円前半で推移している。写真は2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)
午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(114.20/23円)に比べて小幅にドル高/円安の114円前半で推移している。写真は2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)

[東京 18日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(114.20/23円)に比べて小幅にドル高/円安の114円前半で推移している。押し目買い意欲も強い中、米金利上昇を手掛かりにドル買い/円売りが進み一時114.45円まで上昇したものの、その後は短期筋による利益確定売りが上値を抑えた。

市場関係者によると、ドルは114円割れ寸前では押し目需要がみられ底堅く「次の高値である114.55円、114.73円を抜けられるかどうかが注目」(外為アナリスト)とみられる。クロス円は急激に上昇した反動で「中国発のリスクオフ材料が出れば、一気に円高に傾く可能性がある」(同)という。

足元の米10年債利回りは1.60%近辺で推移。米5年債利回りは1.16%近辺と、20年2月以来の高水準で推移している。市場ではインフレ高進を背景に2022年中の利上げへの織り込みが始まっているとみられる。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は、米国が利上げに近づいているという見方と市場がそれを織り込んでいること、インフレ長期化懸念や日米の金融政策の方向性の違いが意識されていることから、「ドル買いと円売りが同時に続いていくのではないか」とみている。

一方、中国の7─9月期国内総生産(GDP)について「弱い内容だったことで、ドル高/円安の流れの調整が入るきっかけとなった」(前出のアナリスト)との見方も出ていた。

中国国家統計局が18日発表した7─9月期GDPは前年比4.9%増となり、4─6月期の7.9%増から鈍化した。ロイターがまとめた市場予想は5.2%増だった。

ドル/円    ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 114.31/33 1.1576/80 132.35/39

午前9時現在 114.32/34 1.1594/98 132.57/61

NY午後5時 114.20/23 1.1600/04 132.51/55

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