ドル114円前半で軟調、利益確定売りや米金利低下で

午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(114.31/34円)に比べてドル安/円高の114円前半で推移している。利益確定売りに押され、ドルは対主要通貨で売り圧力が強まった。写真は2011年8月撮影(2021年 ロイター/Yuriko Nakao)
午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(114.31/34円)に比べてドル安/円高の114円前半で推移している。利益確定売りに押され、ドルは対主要通貨で売り圧力が強まった。写真は2011年8月撮影(2021年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 19日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(114.31/34円)に比べてドル安/円高の114円前半で推移している。利益確定売りに押され、ドルは対主要通貨で売り圧力が強まった。米金利が低下していることも、ドルの下押し要因となった。

足元の米10年債利回りは1.57%近辺、5年債利回りは1.14%近辺で、いずれも前日から低下している。

あおぞら銀行のチーフ・マーケット・ストラテジスト、諸我晃氏はドル/円について「これまでの上昇スピードが急だったこともあり、当面調整する可能性がある」と指摘。ただ、米中短期金利が高水準を維持していることから「基本的には底堅い動きが続くのではないか」とみている。

ユーロも持ち高調整による買い戻しの動きが活発化し、1.1650ドル付近と約3週間ぶりの高値圏で推移した。もっとも、米欧の金融政策の方向性としては米国の方が正常化に向けた動きが進んでいることから「(ユーロの)買い戻しの動きは一時的なものではないか」(外為アナリスト)との指摘する声も聞かれた。

クロス円はドルを除いた主要通貨で円安傾向。ユーロ/円は足元132.92/96円で、一時は6月16日以来、約4カ月ぶりに133円台に上昇した。豪ドル/円は85.14/18円と、5月以来の高値圏で推移。

日本時間夜の米連邦準備理事会(FRB)高官による発言に注目が集まっている。市場では「米中短期金利の上昇やインフレに対する見方、資源高や供給制約などによる経済への影響をどのように見ているのか注目だ」(国内銀行)との声が聞かれた。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 114.10/12 1.1648/52 132.92/96

午前9時現在 114.27/29 1.1611/15 132.71/75

NY午後5時 114.31/34 1.1609/13 132.71/75

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