午後3時のドルは113円半ば、持ち高調整や実需売り優勢に

経済・ビジネス

10月28日、午後3時のドル/円は、前日のNY市場終盤(113.81/84円)に比べてドル安/円高の113円半ばで推移している。写真は米ドル紙幣。ソウルで2010年4月撮影(2021年 ロイター/Jo Yong-Hak)
10月28日、午後3時のドル/円は、前日のNY市場終盤(113.81/84円)に比べてドル安/円高の113円半ばで推移している。写真は米ドル紙幣。ソウルで2010年4月撮影(2021年 ロイター/Jo Yong-Hak)

[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のNY市場終盤(113.81/84円)に比べてドル安/円高の113円半ばで推移している。イベント前の持ち高調整目的のドル売り/円買いが優勢となった。また、月末を控え輸出企業によるドル売りが出たほか、株安を材料としたリスク回避の円買いもみられた。

急騰していた米原油先物価格は足元で一時80.58ドルまで下落。クロス円では、円の買い戻しの動きが強まり、ドル/円にも波及した。加えて、「海外勢を中心に円売りポジションが膨らんでおり、イベント前に一旦ポジションを落とす動きもあるようだ」(外為アナリスト)との声が聞かれた。

りそなホールディングスのエコノミスト、村上太志氏は「金融政策の違いによる円安傾向は変わらない。一方で、交易条件の悪化が意識され進んだ円安の動きは止まりやすい」とし、12月にかけては115円近辺をめどに上値を試す展開になるのではないかとの見方を示した。

午後3時半からの黒田東彦日銀総裁の会見を控えて様子見姿勢も強い。市場では足元の円安に関する言及があるか注目が集まっている。

日本時間夜には欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。市場が織り込んでいる利上げに対する発言やパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の後継措置に関する議論が注目。市場では「行き過ぎた期待インフレ主導の金利上昇に調整が入るきっかけとなりやすい」(別の国内証券)とし、ユーロの売り圧力が強まる可能性があるとみられている。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 113.56/58 1.1599/03 131.74/78

午前9時現在 113.77/79 1.1596/00 131.94/98

NY午後5時 113.81/84 1.1604/08 132.03/07

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