日経平均は続落、米株安や企業決算への警戒感が重し

経済・ビジネス

10月28日、東京株式市場で日経平均は続落した。写真は、東証内の株価ボード。2020年10月2日に撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
10月28日、東京株式市場で日経平均は続落した。写真は、東証内の株価ボード。2020年10月2日に撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。前日の米国株式市場で高値警戒感からダウ工業株30種平均やS&P総合500種が軟調となる中、東京市場でも利益確定売りが優勢となった。前日に業績見通しの下方修正を発表した銘柄が軟調となったことも、相場の重しとなった。

27日の米国株式市場は、ナスダック総合がほぼ変わらずで終了。好決算を手掛かりに上昇したマイクロソフトとグーグルの持ち株会社アルファベットが下支えとなった。一方、原油相場下落と米債利回り低下がシクリカル(景気循環)銘柄を圧迫し、S&Pは下落。ダウも4営業日ぶりに反落した。

日経平均は、安く寄り付いた後もマイナス圏での推移が続いた。「半導体不足や原材料高など供給制約が影響して予想に届かなかったり下振れを発表する企業があり、警戒された」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声が聞かれた。

決算シーズンが始まっており、前日に通期見通しの下方修正を発表したファナックや日立製作所のほか、通期予想を据え置いたものの市場の期待を下回った富士通などが売られた。

指数への寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクグループが軟調だったことも重しとなった。

一方、上方修正を発表した日本航空電子工業、SCREENホールディングスはしっかり。東証1部の値上がり率上位を占めた。東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学工業などの半導体製造関連も堅調。任天堂もしっかりだった。

TOPIXは0.70%安で取引を終了。東証1部の売買代金は5兆0699億2900万円だった。TOPIXの浮動株比率の変更に伴う売買が引けで膨らんだ。

東証33業種では、鉱業、石油・石炭製品、鉄鋼などが値下がりした一方、その他製品、空運業、水産・農林業などが値上がりした。

東証1部の騰落数は、値上がり951銘柄に対し、値下がりが1143銘柄、変わらずが89銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28820.09 -278.15 28871.61 28,693.06─28,895.1

1

TOPIX 1999.66 -14.15 2001.35 1,987.88─2,006.08

東証出来高(万株) 221279.00 東証売買代金(億円) 50699.29

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