北尾SBI社長、価格「一銭も増やさず」 新生銀TOBで

経済・ビジネス

10月28日、SBIホールディングスの北尾吉孝社長は決算会見で、新生銀行が求める株式公開買い付け(TOB)価格の引き上げについて、「1株2000円(の提示価格)は払いすぎだと思っている。一銭もびた一文も増やすつもりはない」と強調した。2020年7月撮影(2021年 ロイター/Junko Fujita)
10月28日、SBIホールディングスの北尾吉孝社長は決算会見で、新生銀行が求める株式公開買い付け(TOB)価格の引き上げについて、「1株2000円(の提示価格)は払いすぎだと思っている。一銭もびた一文も増やすつもりはない」と強調した。2020年7月撮影(2021年 ロイター/Junko Fujita)

[東京 28日 ロイター] - SBIホールディングスの北尾吉孝社長は28日の決算会見で、新生銀行が求める株式公開買い付け(TOB)価格の引き上げについて、「1株2000円(の提示価格)は払いすぎだと思っている。一銭もびた一文も増やすつもりはない」と強調した。

新生銀は買収防衛策の発動を諮る11月25日の臨時株主総会までの間も、友好的買収者であるホワイトナイト(白馬の騎士)を探す考えを示しているが、北尾社長は「SBI以上の価格でホワイトナイトが買ってくれるなら譲る」と語った。

北尾社長は新生銀が約3500億円の公的資金を返済できていないことについて「明確なビジョンと戦略、もっと大事な理念が欠如している」と述べ、公的資金返済に向けて、SBIもできる限りの援助をすると伝えているとした。

また、新生銀の連結純利益が2014年度以降右肩下がりだと指摘。「SBIが買収したり投資してる会社は全部と言っていいほど業績が上がる」とした。その上で「われわれなら新生銀を変えられる。必ず変えてみせる」と強調した。

TOBが成立した場合の提携の具体例として、銀行口座と証券口座の同時開設や預金連携、新生銀が強みとする小口ファイナンスでの連携などを挙げた。

同時に発表した2021年4―9月期の連結純利益は前年同期比131.9%増の767億円、税引前利益は同100.5%増の1092億円で、いずれも上半期として過去最高を記録した。

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