原油先物が下落、オミクロン株懸念で

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12月14日、アジア時間の原油先物価格は小幅に上昇しているが、ほぼ横ばいで上値は重い。米テキサス州で2019年撮影(2021年 ロイター/Angus Mordant)
12月14日、アジア時間の原油先物価格は小幅に上昇しているが、ほぼ横ばいで上値は重い。米テキサス州で2019年撮影(2021年 ロイター/Angus Mordant)

[シンガポール 14日 ロイター] - アジア時間の原油先物価格は下落している。新型コロナウイルスの感染拡大で欧州とアジアで新たな規制が行われ、需要に対する懸念が強まっている。

0401GMT(日本時間午後1時01分)時点で、北海ブレント先物は0.34ドル(0.5%)安の1バレル=74.05ドル。米WTI先物は0.35ドル(0.5%)安の70.94ドル。

OANDAのシニアアナリスト、エドワード・モヤ氏は「新型コロナウイルスのオミクロン変異株から米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めに至るあらゆる短期リスクが目先の原油価格見通しに相当な悪影響を与えている」と指摘。「欧州の感染拡大は予想以上に大きな打撃を与えており、休暇シーズンに家族が集まることを考慮すると、短期的な見通しは来月に向けて切り下げられる可能性がある」と述べた。

アジア開発銀行(ADB)は14日、オミクロン株の流行に伴う不透明感を踏まえ、アジア新興国の今年と来年の成長率予想を下方修正した。

一方、石油輸出国機構(OPEC)は13日に発表した月報で、2022年第1・四半期の世界の石油需要見通しを引き上げ、オミクロン株による影響は軽微かつ短期的とした。

米エネルギー情報局(EIA)が13日に公表した月報によると、テキサス州とニューメキシコ州にまたがる米最大のシェールオイル産地・パーミアン盆地の産油量は来年1月に急増し、過去最高に達する見込み。

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