北朝鮮、ウクライナ危機中に弾道ミサイル 「容認できず」と岸防衛相

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2月27日、日本の防衛省によると、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性あるものが発射された。海上保安庁が発表した。2017年3月撮影(2022年 ロイター/Edgar Su)
2月27日、日本の防衛省によると、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性あるものが発射された。海上保安庁が発表した。2017年3月撮影(2022年 ロイター/Edgar Su)

[ソウル/東京 27日 ロイター] - 北朝鮮は27日午前、少なくとも1発の弾道ミサイルを東方向へ発射した。北朝鮮のミサイル発射は今年8回目。国際社会の目がウクライナ危機に向く中で、日本の岸信夫防衛相は「断じて容認できない」と語った。

日本の防衛省によると、北朝鮮は午前7時51分ごろ、西岸付近から東方向へ弾道ミサイル少なくとも1発を発射した。飛行距離は約300キロ、最高高度は約600キロで、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定している。

韓国軍の合同参謀本部も弾道ミサイル1発だったもようと分析。首都の平壌付近から発射したと発表した。

岸防衛相は防衛省で記者団に対し、「仮に国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応している中で、間隙を縫って行われたものならば断じて容認することはできない」と語った。大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議したことを明らかにした。

ウクライナではロシアが首都キエフに向けて進軍する一方、韓国では3月9日に大統領選挙を控える。大統領選に立候補している韓国の保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前検事総長は先週、北朝鮮がウクライナ危機を「挑発行為を行う機会」と捉える可能性があると警鐘を鳴らしていた。

発射の一報が流れた際にテレビ番組に出演中だった日本の林芳正外相は、「ウクライナ情勢と関連づけて(北朝鮮が)どういう意図かはまだ情勢、分析していない」とした上で、「しっかり備えを持っていかなければならない」と語った。

韓国・延世大学のジョン・デルリー教授は「現状、プーチン大統領の戦争がほぼすべての地政学を形作っており、金正恩氏による計算もそこに織り込むべき」とツイッターに投稿。一方で、「それ以前から北朝鮮は発射を繰り返しており、(国際社会の)注意がそれていることを利用したというのは考えすぎかもしれない」とした。

北朝鮮によるミサイル発射は今年に入って8回目。直近では中国北京で冬季五輪が開幕する前の1月30日、中距離弾道ミサイルをわざと角度をつけて高く打つ「ロフテッド軌道」で発射した。

中国の朝鮮半島事務特別代表の劉曉明氏は27日、米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表と電話会談したとツイッターに投稿した。会談で、対話再開の環境作りに向け、北朝鮮の正当かつ合理的な懸念により高い関心を持って対処するよう求めたという。

劉氏は、27日のミサイル発射には言及せず「現在の状況で関係当事者は言動に注意し、互いを刺激しないようにして朝鮮半島の緊張が高まるのを防ぐべきと指摘した」と述べた。電話協議がいつ実施されたかは明らかにしていない。

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