【動画】JR西・新長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」公開 かつての通勤列車を改造
Newsfrom Japan
経済・ビジネス 旅と暮らし 映像- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
かつての通勤列車が生まれ変わった━━。JR西日本は25日、京都・大阪と出雲市(島根県)を結ぶ新たな長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」(ウエストエクスプレス銀河)の報道公開を同社の吹田総合車両所(大阪府吹田市)で行った。車両はかつての通勤列車を改造したもので、関係者は「かつて通勤列車で使って頂いた方にも、違った魅力を楽しんで頂けます」と話している。
運行開始日は5月8日の予定
同社によると、WEST EXPRESS 銀河は同社が掲げる「JR西日本グループ中期経営計画 2022」の取り組みの一環として準備してきた。運行開始日は5月8日の予定となっている。
かつて通勤電車として使われていた国鉄117系電車がベース
WEST EXPRESS 銀河は、かつて新快速通勤列車として使われていた国鉄117系電車6両編成の改造車両だという。
1号車はボックスシートタイプのグリーン車、2号車、5号車は寝転がってくつろげるフルフラットシートの普通車「ノビノビ座席」で2号車は女性専用車となっている。
6号車の個室は部屋の形が台形、車窓をゆったり楽しめる
3号車は一部がフリースペースでコンパートメントタイプの普通車、4号車はフリースペース、6号車はグリーン個室と一部フリースペースとなっている。
6号車の個室は部屋自体の形が台形となっており、窓も大きくワイドに広がっていることから、車窓をゆったりと楽しむことができそうだ。
フリースペースは利用客同士が語り合ってもらう場
広報担当者は、この列車のコンセプトに『多様性』というものを掲げており、6両それぞれ違った座席を設けていると話す。
1両全体をフリースペースとしている4号車は、利用客に自由に車内を動いてもらい、座席でゆっくりくつろぐ以外に、時には4号車で、利用客同士が語り合ってもらうとうれしいという。
また「場合によってはそこでイベントをして頂いたり、楽しんで頂けるのではないかなと思っております」と話していた。
銀河は新たな長距離列車、ゆったりと車内で時間をすごして
同社鉄道本部営業本部の財剛啓担当部長は「銀河は新たな長距離列車ということでご紹介しました。個室も設けておりますが、できるだけ開放感のある空間を作り、あえて閉鎖的な空間にならないよう工夫しました」と話す。
過去にも同じような鉄道はあったかもしれない。しかし、財部長は「今は新幹線を中心として早く目的地に行くのを目指していますが、銀河ではゆったりと車内で時間をすごして頂きたい」と続ける。
また、近年増えている外国人観光客にも、日本の鉄道にこうした長距離列車があることを利用して知ってほしいというねらいもあるという。
銀河と瑞風との違いは?
財部長に同社の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」とはどう違うかを聞くと、瑞風は車内の設備も高価格、高品質をご提供しており、お食事や途中の観光地で観光して頂くものすべてをパッケージしている。
しかし「銀河については『移動』を我々は提供しますが、その後の観光やお食事はお客様がご自由に旅をプランニングしていただけることをねらいとしている。そこが瑞風とは大きく違う点です」と説明した。
「小さなお子様も含めてお客様に楽しんで頂ける」
また、瑞風は「洗練したサービスを提供し、ゆっくり楽しんで頂く」をコンセプトとしており、利用は中学生以上に限られている。
しかし、財部長は「今回はそういう制限がございませんので、小さなお子様も含めて、ご家族、グループ、様々な形態のお客様に楽しんで頂けると思っております。値段や設備にぜいたくさはないかもしれませんが、ゆったりと中ですごしていただくのが最高のぜいたくではないかと思います」と自信をのぞかせた。
運転開始日から9月までは、京都・大阪と出雲市を結ぶ夜行特急列車
運転開始日から9月までは、京都・大阪と出雲市を結ぶ夜行特急列車として運転。10月から2021年3月までは、大阪と下関(山口県)を結ぶ昼行特急列車として運転する。運行頻度は、いずれも1週間に2往復程度の予定だという。
10月から2021年3月までは、大阪と下関(山口県)を結ぶ昼行特急列車
5月から9月まで運行される京都・大阪と出雲を結ぶ夜行特急列車(下り)は、京都を午後9時ごろに出発し、出雲市には午前9時半ごろ到着する。停車駅は、京都、新大阪、大阪、三ノ宮、神戸、西明石、姫路、生山、米子、安来、松江、玉造温泉、宍道、出雲市となる。
上り列車は出雲市駅を午後4時ごろ出発し、大阪駅には午前6時ごろに到着する。停車駅は出雲市、宍道、玉造温泉、松江、安来、米子、根雨、備中高梁、神戸、三ノ宮、大阪となる。
運賃・特急料金は、現行の料金を適用
運賃・特急料金は、現行の料金を適用。京都から出雲市までの普通車指定席は片道1万640円(通常期)の予定となっている。きっぷは同社のインターネット予約サイトや全国のみどりの窓口、旅行会社窓口で販売する。
(「THE PAGE」1月25日掲載。元記事はこちら)