政府、ASEANにPKO訓練=能力構築支援に力点

政治・外交

政府は国連平和維持活動(PKO)に要員を派遣する東南アジア諸国連合(ASEAN)への支援に乗り出す。アフリカで既に実施している重機操作などの訓練をASEANにも拡大する。2017年度補正予算に約45億円を計上しており、年内にも自衛官を派遣する方針だ。

17年5月に南スーダンから施設部隊を撤収させて以降、自衛隊のPKOへの部隊派遣はゼロ。政府は新たな派遣先を模索しているが、現在14あるPKOはいずれも治安が不安定な地域のため、当面は外国軍の能力構築支援に力点を置く考えだ。

PKOの現場では近年、道路整備などに必要な重機や、これを操作する要員の不足が深刻化している。政府は15年からケニアの訓練施設に自衛官を派遣。同国やウガンダなどに対し、ブルドーザー操作や道路舗装の訓練を実施してきた実績がある。

政府は、この事業をASEANでも展開するため、PKOに既に参加または参加を予定している国に自衛官を派遣し、技術力向上を目指す。具体的な派遣先としてインドネシア、タイ、ベトナムを想定しており、国連と調整する。

支援を通じた関係強化には、中国に対抗する狙いがある。外務省などによると、中国は00年代以降、PKO派遣を拡大しており、今年5月末時点の派遣人員は2514人に上る。日本政府は国連の要請に基づく「効果的な支援」(防衛省)によって国際社会での存在感を高めたい考えだ。

アフリカの施設要員に重機の操作を教育する自衛官(奥)=2018年6月、ケニア・ナイロビ(防衛省提供)

アフリカの施設要員にブルドーザーの構造や機能を説明する自衛官(左端)=2018年6月、ケニア・ナイロビ(防衛省提供)

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