時差出勤、テレワーク加速へ=物流まひ回避も課題-東京五輪あと2年

経済・ビジネス

2020年の東京五輪大会では約780万人、パラリンピック大会では約230万人が観客として来場することが予想されている。これだけの人々が押し寄せ、東京は機能するのか。ラッシュ時の大混乱や企業活動への影響、物流機能のまひを危ぶむ声もある中、企業は対策に向けた準備を加速している。

大会期間中の出退勤の混乱を回避する方策として注目されているのが「時差出勤」や「テレワーク」。7月9日、通勤時間をずらし、公共交通機関の混雑緩和を目指す東京都の「時差ビズ」のキャンペーンが1カ月の日程で始まった。昨年夏の参加企業は約320社だったが、今夏は792社(13日夕時点)と2倍以上に増え、関心の高まりをうかがわせた。

会社に行かず、在宅などで仕事をする「テレワーク」は、五輪をきっかけに普及するとの期待もある。政府は五輪開会式に当たる7月24日を「テレワーク・デイ」に指定。今年は24日に加え、23~27日の少なくとも1日にテレワークを実施するよう呼び掛けたところ、企業を含め延べ1200以上の団体が参加を決めた。

◇ボランティア選考始まる

混乱は道路にも及ぶ恐れがある。物流がまひすれば、コンビニエンスストアの商品配達や、サプライチェーン(部品供給網)にも支障が出かねない。ただ、物流のコントロールは課題として浮上しているものの、荷主や小売り、消費者など幅広い協力が必要なため、本格的な調整はこれからだ。

東京商工会議所が7月に主催したセミナーに出席した都の猪熊純子副知事は、商工会議所幹部らに配送ルートの変更や共同配送・まとめ調達の検討の必要性を指摘した。ネット通販の動向が与える影響にも触れ、「個人に消費行動の変更を呼び掛けたい」とも語った。

混乱回避への対策とは別に、大会運営に積極的に協力する企業の準備も始まっている。約8万人が必要とされるボランティア。大会のゴールドパートナーでもあるNTTが6月に社内募集を始めたところ、「枠よりも多くの社員から手が上がった」(担当者)。国際オリンピック委員会(IOC)と最高位のスポンサー契約を結んでいるトヨタ自動車も社内募集の手続きを進めている。

東京都が音頭を取る「時差ビズ」を呼び掛けるポスター=9日、東京都千代田区

東京商工会議所のセミナーで東京五輪・パラリンピックへの協力を呼びかける猪熊純子東京都副知事(右端)。左端は東商の三村明夫会頭=6日、東京都港区

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