翁長雄志氏が死去、67歳=沖縄知事、辺野古反対派の象徴

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米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の反対派の象徴的存在だった沖縄県知事の翁長雄志(おなが・たけし)氏が8日午後6時43分、膵臓(すいぞう)がんなどのため同県浦添市の病院で死去した。67歳だった。4月に膵臓がんの切除手術を受け、治療しながら公務を続けていたが、7日に体調が急変し、意識混濁の状態となっていた。葬儀の日取りなどは未定。

辺野古移設をめぐって政府と激しく対立してきた翁長氏が死去したことで、移設問題の行方に影響するのは確実だ。公職選挙法は、知事死去の場合の選挙日程について、県選挙管理委員会への死亡通知から50日以内に実施すると規定。11月に予定されていた知事選は前倒しされ、9月に行われる見通しだ。

翁長氏は那覇市出身。沖縄県議や那覇市長を歴任。自民党県連幹事長も務め、保守政治家として活動していたが、自民党とたもとを分かち、2014年の知事選に普天間移設反対を掲げて立候補し、初当選した。

知事就任後は、前知事の辺野古埋め立て承認を取り消すなど知事権限を行使して政府に対抗した。法廷闘争を繰り広げ、一時は工事停止に持ち込んだが、最高裁が翁長氏の承認取り消しを「違法」と判断。その後は、政府が工事を進め、移設阻止は困難との見方が広がっていた。

翁長氏は今年7月、前知事による埋め立て承認を撤回する意向を表明し、手続きに入ったばかりだった。翁長氏の体調急変を受け、謝花喜一郎副知事が8日午後5時から記者会見し、同日以降は自身と富川盛武副知事が知事の職務代理を務めると発表。4日に翁長氏本人から、がんの肝臓転移を聞いたとも明かした。

承認撤回に関する今後の手続きに関し、謝花氏は8日深夜、防衛省沖縄防衛局の弁明を聞く「聴聞」は予定通り9日に行うと記者団に説明した。撤回の正式決定について、県は職務代理でも可能との認識だ。

翁長氏は、知事2期目を目指すかどうかを明確にしていなかったが、県政与党の社民党や共産党などは立候補を期待していた。

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