遠藤金融庁長官:地域再生へ新チーム=地銀との「対話」を充実-インタビュー

政治・外交

7月に就任した金融庁の遠藤俊英長官は、インタビューに応じ、地方銀行の融資先企業や地元の経済団体などと意見交換し、地元企業などのニーズを把握するための新たなチームを設置したことを明らかにした。遠藤氏は「地域に入り込んで議論し、それに基づいて地銀と納得できる対話をしていきたい」と説明。地銀との対話を充実させ、経営改善を促していく考えを示した。主なやりとりは以下の通り。

-地銀には持続可能なビジネスモデルの構築を求めてきた。現状の評価は。

地銀のガバナンス(企業統治)がうまく機能しているかどうかをみていく。経営陣がどんな議論をし、どういう戦略を描き、それが営業現場まで浸透しているかどうかだ。持続可能なビジネスモデルとは、そういった議論が常に行われ、そのときの市場や経済の状況に応じ、ベストな経営判断ができる経営体制が整っているかどうかが重要だ。あるビジネスモデルを採用すれば、100年有効ということはあり得ない。常に見直さないといけない。そうした経営体制が必ずしもうまくできていない地銀もある。

-地銀再生にどう取り組むか

地域経済の生産性を向上させるためのチームを新設した。地銀だけでなく、融資先の企業、住民、経済団体などとも継続的に議論していく。地域に入り込んで議論し、それに基づいて地銀と納得できる対話をしていきたい。地銀が問題意識を持って、地域活性化に取り組んでいるのか、各地銀の本当の姿も見えてくる。金融機関の健全性確保も重要だ。持続可能なビジネスモデル構築に問題のある地銀への検査は継続していく。

-スルガ銀行では不祥事が発覚した。

スルガ銀行は、他の地銀と差別化しようと、個人金融に特化し、伸ばしてきた。この差別化戦略自体は否定されるべきではない。しかし、上を目指そうということが、過剰になりすぎたという印象を持っている。チェック体制ができておらず、ガバナンスが欠如していた。今後どうしていくのか、議論しないといけない。

-マネーロンダリング(資金洗浄)対策は

日常の監督や検査を通じ、各金融機関と対話し、情報を共有していく。金融機関のベストプラクティスを発信しながら、全体の底上げを図っていきたい。(了)

インタビューに答える金融庁の遠藤俊英長官=14日、東京・霞が関

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