住民1万7000人が訓練=自衛隊艦艇、ヘリも投入-大飯、高浜原発事故想定

社会

関西電力の大飯原発(福井県おおい町)と高浜原発(同県高浜町)の同時事故を想定した政府の原子力総合防災訓練が26日、前日に続いて行われた。内閣府によると、2日間で福井、京都、滋賀各府県の住民計約1万7000人が参加。自家用車などによる避難訓練や屋内退避を体験した。

訓練では、地震により医療機関が使えなくなる事態も考慮。敦賀港(福井県敦賀市)の沖合約5キロに海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」(全長141メートル)を停泊させ、県の災害派遣医療チーム(DMAT)を向かわせた。負傷者役の住民らを乗せたヘリコプターがぶんごに到着すると、治療の優先順位を付けるトリアージを行い、重傷者には応急処置を施した。

高浜町音海では、避難経路となる県道が土砂崩れで通行不能になったと想定。住民ら30人は陸上自衛隊の大型ヘリCH47Jと海自の多用途支援艦「ひうち」で県外に向かった。

避難所となった兵庫県川西市の川西北小学校には正午すぎ、原発5キロ圏のおおい町大島の住民59人を乗せたバスが到着した。市職員らが住民の誘導や受け付け、健康状況のチェックなどの対応を確認した。

息子2人と参加した会社員下西康夫さん(50)は「これまではどう動いていいのか分からなかったが、行き方や避難場所を確認できて安心した。帰ったら家族で話し合いたい」と振り返った。

政府の原子力総合防災訓練で、海上自衛隊の掃海母艦「ぶんご」にヘリコプターで搬送された負傷者役の住民(奥右端)=26日午前、福井県敦賀市沖

政府の原子力総合防災訓練で、避難車両の除染作業に当たる陸自隊員=26日午後、福井県敦賀市(同県提供)

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