スルガ銀不正融資は「組織的」=執行役員が直接関与と第三者委報告-会長ら5人引責

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静岡県沼津市に本店を置くスルガ銀行のシェアハウス関連の不正融資を調査している第三者委員会は7日、報告書を公表した。相当数の社員が融資審査などの書類改ざんや偽造に関与。不正は投資用不動産ローン全般にまん延し、当時の専務執行役員1人が直接関与していたと指摘した。委員長の中村直人弁護士は沼津市内での記者会見で「組織的な問題と認定している」と語った。

第三者委は、不正を見過ごしていた経営陣の善管注意義務違反を認定。創業家出身の岡野光喜会長や米山明広社長ら役員5人は同日付で引責辞任した。新社長には有国三知男取締役が昇格した。立ち入り検査中の金融庁は、企業統治が機能不全に陥っていたとみて厳しい行政処分を出す方針。

報告書では、2014年以降で改ざんの疑いがある書類が少なくとも795件あったと認定した。首都圏の支店を中心に、借り手に一定の自己資金があるように装ったり、年収を水増ししたりするなどの手口が横行。調査対象となった行員の9割弱が不正に関わっており、多くが黙認し、一部は積極的に関与していた。

不正の背景としては、過度な業績目標を達成するためのプレッシャーに加え、審査部門の独立性の欠如などを挙げた。16年7月まで副社長を務めた創業家の故岡野喜之助氏が実質的な最高意思決定者で、営業を過度に重視し、法令順守を軽視する企業風土を招いた「主たる責任者」と認定した。

スルガ銀行の不正融資に関する調査報告書について記者会見する第三者委員会の中村直人委員長=7日午後、静岡県沼津市

スルガ銀行社長に就任し、記者会見する有国三知男氏=7日午後、静岡県沼津市

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