迷子猫「早く会いたい」=地震後、行方分からず-愛護団体も探索に協力・北海道

社会

北海道地震の後、「飼い猫の行方が分からなくなった」という訴えが相次いでいる。混乱の中、出て行ったまま迷子になったとみられ、札幌市動物管理センターには地震後、通常より多い15件以上の相談が寄せられた。家族の一員を懸命に捜す飼い主に、愛護団体も協力を惜しまない。

釧路市の女性(26)は、地震で停電した6日、充電のためアパートを出た後から、9歳の雌猫「エリザベス」の姿が見えなくなった。「自分も混乱していて気付かなかった。ぴりぴりした雰囲気を感じ取ったのかも…」と憔悴(しょうすい)しきった様子。近所にチラシを貼ったり、SNSに投稿したりし、10件以上の目撃情報が寄せられたが、いずれも違う猫だった。「応援の言葉や情報提供は心の支え。早く見つかって」と祈る。

北海道獣医師会などによると、飼い主が戸締まりなどをせず家を空けた隙に、逃げた猫が多いと考えられる。びっくりすると外に飛び出す習性があり、大地震後の迷い猫の増加は問題化しているという。避難所に連れて行きたいが、他の被災者に迷惑になるからと諦める人もいる。

2016年の熊本地震では、熊本市動物愛護センターに迷い猫の相談が普段の約10倍に当たる424件もあった。帰り道が分からなくなったり、余震におびえて隠れていたりしていたといい、半年後に見つかるケースもあった。同センターは「日頃から迷子札を着けておくことが大切」とアドバイスする。

捨て猫の保護や里親探しなどを行うNPO法人「ニャン友ねっとわーく北海道」(札幌市)は、厚真町などの避難所に迷い猫の探索を申し出るポスターを掲示。被災者の要望で6匹を保護した。勝田珠美代表(52)は「飼い主は自分の生活がままならない状況。大切な家族の命がかかっているので迅速に対応したい」と力強く話す。

NPO法人「HOKKAIDOしっぽの会」(長沼町)の上杉由希子理事長も「猫は神経質で地震でパニックになるが、遠くには行かない。困っている人は連絡して」と呼び掛けている。

北海道釧路市で地震後に行方が分からなくなった猫(飼い主提供)

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