犠牲者冥福、山頂で祈り=発生4年、遺族ら慰霊登山-立ち入り規制解除・御嶽山噴火

社会

死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火から27日で4年となるのを前に、遺族や行方不明者の家族でつくる「山びこの会」は26日、慰霊登山を行った。山頂に通じる登山道への立ち入りが同日に一部解除され、約30人が噴火後初めて山頂に立ち、犠牲者の冥福を祈った。

遺族らはロープウエーと徒歩で約3時間かけ、山頂の剣ケ峰に到着。噴火発生時間の午前11時52分に合わせ、黙とうをささげた。

麓の長野県木曽町や王滝村などでつくる実行委員会が建立した慰霊碑の除幕も行われた。「安らかに」と刻まれ、活火山であることを忘れずに監視や情報提供に取り組むことなど、教訓も記された。

行方不明となっている野村亮太さん=入山当時(19)=の母なつ子さん(57)=愛知県刈谷市=は、高校時代のサッカー部の友人が書いた亮太さんへの寄せ書きを、山に手向けるため持参した。「帰してあげたい。気持ちの整理はつかず、自分の中ではきのうのようだ」と語った。

夫の泉水さん=当時(59)=を亡くした野口弘美さん(60)=長野県池田町=は山頂に立ち、抑えきれず涙を流した。「登山に行く日の朝、送り出す時のことを思い出した。あしたがないならもっと豪華なお弁当を作って、一緒に行けばよかった」と振り返り、「来年もできたら来たい。元気でいなくては」と思いをかみしめるように話した。

御嶽山は2014年9月27日に噴火。木曽町は、山頂直下にコンクリート製のシェルター3基を設置したことなどから、山頂に通じる黒沢口登山道の立ち入り規制を来月8日まで解除した。王滝村と岐阜県下呂市を通る別ルートは、火口から約1キロ圏内の規制が維持されている。

27日には王滝村で自治体主催の追悼式が開催される。

御嶽山の剣ケ峰で、献花台を囲みシャボン玉を飛ばすシャーロック英子さん(中央)ら遺族=26日午後

御嶽山の入山規制が解除され、慰霊登山する遺族の野口弘美さん(右から3人目)、シャーロック英子さん(同4人目)ら=26日午前

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