夏時間、20年導入見送りへ=自民初会合、異論強く

政治・外交

自民党は27日、夏に時計の針を早めるサマータイム(夏時間)の導入に関する研究会(会長・河村建夫元官房長官)の初会合を党本部で開いた。2020年東京五輪・パラリンピックの猛暑対策として検討対象となったが、初会合では異論が強く、研究会幹部の遠藤利明元五輪担当相も20年導入は困難との認識を示した。導入への機運も高まっておらず、五輪対策としては見送られる方向だ。

遠藤氏は会合後、記者団に「(20年導入は)システムの問題、世論の反応を見るとなかなか難しい」と語った。「低炭素社会をつくるきっかけとしてサマータイムがあり得る」とも指摘。今後は週1回のペースで夏時間の利点と課題を議論し、今年度中に中間報告を取りまとめる。

会合では出席者から「来年は元号が変わり、消費税増税もある。夏時間まで導入すればシステムエンジニアがパンクしてしまう」「焦って導入しても良いことはない」などの意見が出た。

夏時間は標準時を一定の時間早める制度。東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が7月、暑さ対策として2時間早めるよう安倍晋三首相に要請し、首相が党に検討を指示した経緯がある。

欧米などで採用されているが、欧州連合(EU)では健康への影響を懸念する声が強まり、19年中に現行制度を廃止する方向。日本でもシステム変更に伴う膨大なコストや長時間労働につながるリスクを理由に経済界などが反対している。

自民党のサマータイム導入に関する研究会の初会合に臨む中曽根弘文氏(右)。中央は河村建夫会長=27日午後、東京・永田町の同党本部

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 政党