EUへ農産品輸出拡大=EPAてこに「攻め」-吉川農水相

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吉川貴盛農林水産相は3日、時事通信などとのインタビューで、「攻め」の農林水産業を目指す一環として、来年前半にも発効する欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)をてこに、EUへの農産品輸出を拡大させる考えを示した。主なやりとりは次の通り。

-海外との通商にどう臨むか。

日欧EPAで攻めの部分はある。現在、畜産品で欧州へ輸出できるのは牛肉のみで、豚肉、鶏卵、乳製品などは一切できない。卵を使ったカステラなども輸出できないが、欧州の人にも人気だ。EU側には日欧EPAの発効と同時に輸出できる体制にしてほしいと伝えてある。

-年明けにも日米で関税を引き下げる物品貿易協定(TAG)交渉が始まる。

日米首脳の共同声明で約束したことは守ってもらう。声明は日本の農産品に関し、環太平洋連携協定(TPP)で約束した水準以上の市場開放はしないとのメッセージを出している。

-北海道地震の停電により、酪農家が生乳を廃棄せざるを得なくなったが、救済措置は。

廃棄分の損失補償はできないが、乳牛の乳房の炎症対策や、生乳の廃棄にかかった費用負担への対応など、別の形での救済を考えている。

-農業の担い手不足をどう解決するか。

農業は大変な作業だ。農業を成長産業化し、所得が上がる道筋を付けないとなり手はいない。例えば、ロボットなどを使ったスマート農業で農家の負荷を少なくする。方法は一つではない。

-ワシントン条約の常設委員会で、イワシクジラの調査捕鯨が商業目的だとして是正勧告を受けた。

商業目的ではないという日本の主張が認められなかったのは残念。来年2月までに是正措置を検討する。捕鯨は微妙な問題を抱えており、内外の情報を集約しながら将来どうするのか真剣に考える時期に来ているのではないか。

インタビューに答える吉川貴盛農林水産相=3日、東京都千代田区

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