免震装置でデータ改ざん=マンションなど986件使用-KYB、スカイツリーも調査

経済・ビジネス

東証1部上場の産業部品メーカー、KYBは16日、建物用免震・制振装置の一部で検査データの改ざんが判明したと発表した。マンションや病院など986件の建物に使われており、交換する。不正は15年以上にわたる可能性があるという。国土交通省は交換の迅速な実施や年内をめどとした安全性の検証に加え、原因究明や再発防止策の報告などを指示。他社に対しても同様の問題の有無について確認を求めた。

対象製品が取り付けられた建物は全都道府県に及ぶ。具体的な施設名は所有者などの合意を得て公表する方針。同社は観光名所の東京スカイツリーについても、不正品が使われていないかどうか調べている。記者会見した中島康輔社長は「不適切な行為が継続していたことを深く反省する」と陳謝した。

改ざんが見つかったのは、地震などの際に油圧を利用して振動を抑えるオイルダンパーと呼ばれる装置の一部。性能検査で国の評価基準または顧客企業の基準値から外れたデータを改ざんし、検査記録として提出していた。本来ならば製品を分解して内部の部品を調整しなければならないが、担当者が時間を省くためにデータを書き換えたとみられるという。

986件の内訳は、地上の振動を建物に伝えない免震用が住居や医療・福祉施設を中心に903件、建物の揺れを低減する制振用が83件。このほかに二つの橋にも使われていた。調査中も含めると、免震用では出荷総数の7割以上に相当する7550本で不正があった。

建物用免震・制振装置の検査データ改ざんについて、記者会見で謝罪するKYBの中島康輔社長(右から2人目)ら=16日午後、東京都千代田区

免震・制振装置の検査データ改ざんについて記者会見するKYBの中島康輔社長=16日午後、東京都千代田区

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