下村脩さん死去=クラゲ蛍光たんぱく発見-08年ノーベル賞

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医学や生命科学の研究で広く使われる緑色蛍光たんぱく質(GFP)をクラゲから発見し、2008年にノーベル化学賞を受賞した下村脩(しもむら・おさむ)さんが19日午前6時15分、老衰のため長崎市内で死去した。90歳だった。京都府出身。葬儀は近親者のみで執り行われた。出身校の長崎大が21日、明らかにした。

1951年、長崎医科大付属薬学専門部(現長崎大薬学部)卒。名古屋大を経て60年に米プリンストン大に留学。名大助教授からプリンストン大に戻り、82年にウッズホール海洋生物学研究所上席研究員。2001年に退職し、米国で研究活動を続けた。

名大時代から光を発する生物の研究に取り組んだ。61年夏、米ワシントン州フライデーハーバーでオワンクラゲ1万匹を採取し、発光物質を精製。副産物としてGFPを発見した。

後にノーベル化学賞を共同受賞する米国人研究者らがGFPの遺伝子を細胞に組み込み、たんぱく質を光らせる手法を開発。GFPを目印に、生きた細胞のたんぱく質を観察できるようになった。さまざまな研究で使われ、がん組織の検出や脳神経形成の解明などに応用が広がっている。

下村脩さん

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