「津波の問題意識なかった」=勝俣元会長、事故前対策問われ-被告人質問・東電公判

社会

東京電力福島第1原発事故で、業務上過失致死傷罪で強制起訴された旧経営陣3人の公判が30日、東京地裁(永渕健一裁判長)であり、元会長勝俣恒久被告(78)の被告人質問が行われた。元会長は事故前の安全対策を問われ、「津波への問題意識はなかった」と語った。

元会長は、事故の約3年前に津波対策を話し合ったとされる社内会議について、「津波の報告はなかった」と断言した。

検察官役の指定弁護士や元幹部の供述調書によると、東電は2008年2月、勝俣元会長ら3人も出席した社内会議で、政府機関の地震予測「長期評価」を取り入れて津波対策を行うことを確認。翌3月の常務会で正式決定したとされる。

元会長は「(社内会議では)津波については全く説明がなかった」と反論した上で、「常務会は入院中で欠席した」と説明。担当者らが原発に到達が想定される津波高を試算し、「最大15.7メートル」との結果を得ていたことについては、「試算をしていたことも、15.7メートルという結果も知らなかった」と述べた。

勝俣恒久 東京電力元会長

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 裁判 安全・危機管理 東京電力 福島第一原発