安田さん「おわびと感謝」=拘束時の様子説明-帰国後初の会見・東京

社会

内戦下のシリアで行方不明になり、約3年4カ月ぶりに解放されたジャーナリスト安田純平さん(44)が2日、東京都内の日本記者クラブで帰国後初めて記者会見した。安田さんは「解放に尽力し、心配いただいた皆さんにおわびするとともに深く感謝します。自分の行動により日本政府が当事者になり大変申し訳ない」と謝罪した。

黒のスーツ姿の安田さんは会見冒頭で深く頭を下げ、「説明するのが私の責任」と述べた。

安田さんの説明によると、2015年6月22日深夜、トルコから徒歩でシリア北部に入った。反政府側の実態や、少数者の生活の取材が目的で、7月7日に帰国予定だったが、現地の2人組にだまされる形で武装組織に連行され、民家などに軟禁された。

同年7月下旬、組織から日本政府に身代金を要求する人質と告げられ、日本に送る個人情報などを書いた。しかし、12月に「日本側から連絡を絶った」と言われ、尻を蹴られるなど暴行を受けるようになった。また、狭い部屋に押し込められて身動きを禁じられたり、食事の量を減らされる虐待を受けたりしたという。

民家などを計8回転々とし、今年6月には武装組織に命じられ、解放を訴える動画を撮影。10月22日午後、「今から帰す」と告げられ、23日にトルコ南部アンタキヤの入管施設の手前約100メートルの場所で目隠しを外され、トルコの情報機関に引き渡された。

安田さんは、組織の正体や解放の理由などは「分からない」と述べた。日本政府の対応については「身代金は払わないという範囲でできることを探っていたと思う」と推測した。

一方、「自己責任」との指摘について「退避勧告が出ている紛争地域に行く以上、自業自得だが、紛争がある以上、それを見に行くジャーナリストの存在は必要」と強調した。今後の取材予定に関しては、「白紙」とした。

記者会見場で陳謝する安田純平さん=2日午前、東京・内幸町の日本記者クラブ

記者会見する安田純平さん=2日午前、東京・内幸町の日本記者クラブ

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