日立化成、国内全事業所で不正=半導体材料など29製品、1900社に出荷

経済・ビジネス

日立化成は2日、半導体用材料などで新たな不適切検査が見つかったと発表した。顧客と約束した検査を怠ったり、検査データを改ざんしたりするなどの不正が、国内の7製造事業所全てで行われていた。不正の対象は同社で扱う製品の半分以上に当たる29製品で自動車部品も含む。出荷先は延べ約1900社に上り、日立製作所の子会社である同社への信頼は大きく揺らぎそうだ。

日立化成の丸山寿社長は東京都内で記者会見して陳謝。「経営者として責任は重い。あらゆるものを排除せず責任の取り方を考えたい」と述べ、引責辞任を示唆した。弁護士などで構成する特別調査委員会が今月下旬にもまとめる報告書を待って判断する。

自動車のバッテリーや原発の電源装置などが含まれ、対象製品の連結売り上げは全体の約1割に当たる700億円程度。同社は出荷時の検査などを通じて安全上問題はないことを確認しており、性能上の不具合や法令違反もないと説明している。現時点で業績への影響は不明とした。「品質保証に関するモラルが失墜していた」(丸山社長)ことが背景にあるという。

出荷先約1900社の7割には説明すら終えておらず、丸山社長は「早期に性能検証を完了したい」と述べた。海外事業所の不正の有無についても調査中で、影響がさらに広がる可能性もある。一部不正は10年間にわたり行われており、埼玉事業所(埼玉県深谷市)では所長も知っていた。役員には報告が上がっていなかったという。

日立化成では、6月に産業用鉛蓄電池で品質不正が発覚。出荷先は約500社に上った。同社はその後、特別調査委員会を設置して他にも不正がないか調べていた。

記者会見の冒頭、不適切検査について謝罪する日立化成の丸山寿社長(左)ら=2日午後、東京都内

不適切検査についての記者会見で、質問に答える日立化成の丸山寿社長(左)=2日午後、東京都内

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