陸前高田市長が国連で教訓共有=「世界津波の日」で討論会

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【ニューヨーク時事】国連が制定した「世界津波の日」の5日、ニューヨークの国連本部で討論会が開かれた。岩手県陸前高田市の戸羽太市長は東日本大震災で学んだ最大の教訓は「大きな揺れを感じたら高台に一刻も早く避難することだ」と述べ、定期的な避難訓練の実施を呼び掛けた。

戸羽氏は「甚大な災害被害からの復興は長く困難な道で、マニュアルもない」と指摘。障害者など社会的弱者を取り残さないまちづくりに取り組んでいることも紹介した。戸羽氏はこの後、記者団に「私たちの反省を少しでも皆さんに伝え、次に生かしてほしい」と語った。

討論会では、インドネシアのジャニ国連大使が9月に同国の中スラウェシ州を襲った大地震と津波で液状化被害も深刻だったことを受け、「(津波による災害は)津波だけではない」と強調し、総合的な災害対策の必要性を訴えた。国土の多くが海抜1メートル以下のモルディブは、避難できる高台がない問題を抱えていることを紹介した。

討論会には、東日本大震災で陸前高田市の高田高校の実習船が漂着したことを機に同市と交流が始まり、姉妹都市協定も結んだ米カリフォルニア州クレセント市のインスコア市長も出席。記者団に「両市が築いた関係は驚くべきものだ」と語った。

5日、米ニューヨークの国連本部で、「世界津波の日」に合わせ開かれた討論会で発言する岩手県陸前高田市の戸羽太市長(左)

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