多和田葉子さんに全米図書賞=芥川賞作家、「献灯使」で受賞

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米国で最も権威のある文学賞の一つ、全米図書賞が14日(現地時間)発表され、今回創設された翻訳文学部門に芥川賞作家の多和田葉子さん(58)の「献灯使」英語版が選ばれた。ドイツから帰国中の多和田さんは15日、母校の早稲田大(東京都新宿区)で取材に応じ、「トランプ政権がアメリカ・ファーストで、外国は関係ないという中にあって、逆に世界を見ようというメッセージとして受け止めた」と喜びを語った。

作品の舞台は東日本大震災を思わせる大災厄後の日本。困難な状況下で生きる老人と曽孫の姿を描き、現在に通じる社会の閉塞(へいそく)を捉えたディストピア小説だ。

多和田さんは1960年、東京都生まれ。早稲田大卒業後、ドイツに渡り、日本語と独語両方で創作。93年「犬婿入り」で芥川賞、2011年「雪の練習生」で野間文芸賞、16年には独クライスト賞を日本人で初めて受賞している。

全米図書賞受賞の喜びを語る多和田葉子さん=15日夜、東京都新宿区の早稲田大学

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