平和条約交渉、外相が責任者=首相訪ロ前に会談-次官級の特別代表任命・日ロ首脳

政治・外交

【ブエノスアイレス時事】安倍晋三首相は1日午後(日本時間2日未明)、訪問先のアルゼンチン・ブエノスアイレスで、ロシアのプーチン大統領と約45分間会談し、北方領土問題を含む平和条約締結交渉の責任者を河野太郎、ラブロフ両外相とすることを決めた。年明けの首相訪ロの前に外相会談を行い、調整を加速させる。

両外相の下の交渉担当者には森健良外務審議官、モルグロフ外務次官を起用。それぞれ首相特別代表、大統領特別代表に任命した。

11月のシンガポールでの前回会談で、両首脳は1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意。今回、閣僚と次官級で進めるという協議の枠組みが整った。ただ、領土返還の時期や主権の扱い、同宣言に記述のない国後、択捉2島の取り上げ方など課題は多く、交渉は容易ではない。

首相は会談で「日ロ関係を新たな次元に高めていく上において、あらゆる分野での協力を進めていきたい」と強調。両首脳は安全保障分野の協力を力強く進めることで一致した。プーチン氏はこの後の記者会見で、「追加的な相互協力のメカニズムの創設と、両国の信頼レベルの向上の必要性」を首相と話し合ったと明らかにした。

また、プーチン氏は会見で首相訪ロに関し「私も恐らく日本を訪れることができる」と語った。来年6月に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた訪日を指しているとみられる。

ロシアによるウクライナ艦船の拿捕(だほ)に関し、首相は懸念を表明し、「乗組員の早期釈放を含め、事態が沈静化に向かうよう期待する」と伝えた。日本側はプーチン氏の回答について明らかにしなかった。

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