和牛受精卵を中国に持ち出し=農水省、日本人男性を刑事告発へ

政治・外交

農林水産省は4日、輸出が認められていない和牛の受精卵を中国に持ち出そうとした日本人とみられる男性を、家畜伝染病予防法違反の疑いで大阪府警に刑事告発する方針を明らかにした。高品質で外国人にも人気がある和牛の管理や再発防止を徹底するため「告発の手続きを進める」(吉川貴盛農水相)ことを決めた。

農水省によると、男性は7月、和牛の受精卵数百個が入った容器を大阪の港から中国・上海へ持ち出そうとした。しかし中国の税関で見つかり、受精卵が中国に渡ることはなかった。受精卵の持ち出しが発覚したのは直近10年間では初めて。帰国した男性は「知人に頼まれた。違法とは知らなかった」などと説明し、解放されたという。

和牛の受精卵や精液、卵子の国外持ち出しは家畜伝染病予防法で禁じられている。ただ、悪意があれば簡単に持ち出せるとの指摘があるほか、今回の例では「容易に判別することができる」(吉川農水相)容器だったにもかかわらず、日本側で見つけることができなかった。農水省は船舶や航空会社、税関などに注意喚起する一方、実効性のある対策にも乗り出す考えだ。

和牛の受精卵が入れられ、持ち出しに使われた特殊容器(農林水産省提供)

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