改憲案提示を断念=来年通常国会の発議、厳しい情勢-自民

政治・外交

自民党は5日、安倍晋三首相が意欲を示した党憲法改正案の今国会提示を断念した。与党が衆院憲法審査会を森英介会長(自民)の職権で開催したことに対し、主要野党は反発を強めており、強硬な運営を重ねれば今後の与野党論議に影響しかねないと判断した。来年1月召集の通常国会での改憲発議は厳しそうだ。

憲法審の与野党筆頭幹事は5日、衆院議員会館で会談した。立憲民主党の山花郁夫氏は、6日の審査会開催について、主要野党の総意として「冷却期間を(置く意味も)含めて見送るべきだ」と要求。自民党の新藤義孝氏は「重く受け止めたい」と応じた。

新藤氏はこの後、公明、日本維新の会、衆院会派「未来日本」の各担当者や森会長と対応を協議。野党の意向を重視して6日の審査会開催を見送ることを決めた。

10日の今国会閉幕を控え、会期延長がなければ衆院憲法審の定例日は6日が最後。参院は5日の開催を見送った。新藤氏は記者団に「私たちの願いは党改憲案を出すことで決着を見ることではない。(与野党で)憲法論議を深め、改憲原案をまとめることが首相と党の使命だ」と強調した。

自民党は憲法審で当初、継続審議の国民投票法改正案を成立させた上で、改憲案を示す段取りを描いていた。しかし、出入国管理法改正案をめぐり与野党が対立。与党が先月29日に会長職権で憲法審を今国会で初めて開催して幹事の選任を行ったことで、野党が態度を硬化させていた。

会談に臨む自民党の新藤義孝氏(左)と立憲民主党の山花郁夫氏=5日午後、東京・永田町の衆院第1議員会館

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 国会 政党