順大が女子、浪人不利に=医学部入試10年前から-「裁量逸脱、不適切」・第三者委

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医学部の不正入試問題をめぐり、順天堂大(東京都文京区)は10日、2017、18年度の医学部入試で女子と浪人の受験生を合否判定で不利に扱っていたとする第三者委員会(委員長・吉岡桂輔弁護士)の第1次報告書を公表した。第三者委は「裁量の範囲を逸脱した不適切な取り扱い」と判断した。

不適切入試は遅くとも08年度から行われており、学内では問題視されていなかったという。順大は、19年度以降の入試では不適切と指摘された判定基準の廃止を表明。不適切入試の影響で17、18年度に2次試験で不合格となった受験生計48人(うち女子47人)を追加合格とし、入学の意向を確認する。1次試験で不合格とされた計117人には受験料を返金する。

新井一学長は記者会見で、「受験生、保護者、関係者に多大なるご心配、ご迷惑をかけ深くおわびする」と謝罪した。

報告書によると、2次試験で女子受験生の合格評価点を男子よりも一律0.5点高く設定していた。第三者委の教職員への聞き取り調査では、理由として女子が男子よりも精神的な成熟が早く、相対的にコミュニケーション能力が高い傾向があり、女子の面接評価の補正を行う必要があったとの回答が多かった。新井学長も「男性の伸びしろを意識して補正した」と述べた。しかし、第三者委は過去5年間の平均点差などから、「合理性がない」と評価した。

医学部の不適切入試について記者会見し、頭を下げる順天堂大の新井一学長(右)ら=10日午後、東京都文京区

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