小売業界、広がる「無人決済」実験=IT活用、人手不足に対応

経済・ビジネス

小売り各社が、レジを通さず会計できる「無人決済」の実験を進めている。人手不足が深刻化する中、ITを使って決済をセルフサービス化し、省力化やコスト削減を狙う。実用化されればレジの待ち時間が不要になり、忙しい利用者の支持を集めそうだ。

東京都北区のJR赤羽駅。乗降客がホーム上の売店を物珍しげにのぞき込んでいる。JR東日本が10月から約2カ月間の予定で実験営業している無人キオスクだ。

IC(集積回路)カードの「スイカ」をかざして入店し、菓子などを手に取ると天井や棚のカメラで認識される。出口のゲートに立って画面に出た商品名、価格を確認し、スイカをかざせば支払い終了だ。JR東の広報担当者は「システム面の課題などを検証し、実用化するか考えたい」と話す。

こうした無人決済店は海外のインターネット通販大手が先行。中国の京東集団は同国で「無人超市」を展開し、インドネシアにも進出している。米アマゾン・ドット・コムは今年1月、西海岸のシアトルに「アマゾン・ゴー」の一般向け店舗を開いた。両社のサービスはスマートフォンで入店、決済する点がJR東と異なるが、商品や客をカメラで捉え、店を出る際に自動精算される仕組みはほぼ同じだ。

日本のローソンも4月、客がスマホで商品のバーコードを読み取って決済するシステムの実験に着手。電子タグを付けた商品を出口のゲートに通すとクレジットカードで自動決済される「未来のコンビニ」も研究中だ。

今月17日にはセブン-イレブン・ジャパンがNECの顔認証技術を使う無人決済の実験店を開く。店はNEC系企業が入る東京都内のビルにあり、従業員だけが利用可能。商品のバーコードを装置にかざし、カメラに顔を認識させると給与から代金が引き落とされるという。

JR東日本が実験営業している無人キオスク=3日、東京都北区のJR赤羽駅ホーム

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 経営一般