河野外相、北方領土で沈黙決め込む=ロシア主張に反論せず

政治・外交

北方領土問題を含む対ロシア外交をめぐり、河野太郎外相は11日の記者会見で質問を一切受け付けない姿勢を示した。安倍政権が目指す平和条約締結の交渉責任者として、相手を刺激するのを避ける配慮とみられるが、国内への説明を拒む対応は批判を招いている。

「次の質問どうぞ」。河野氏は会見で、ロシアのラブロフ外相が北方領土の自国支配は合法的だとする従来の主張を示したことへの見解をただされたのに対し、無視を決め込んだ。

この後も関連質問が続いたが、河野氏はさらに3回「次の質問どうぞ」と答えを拒否。記者が「公の場での質問に対し、そういう答えは適切でないのではないか」と指摘すると、最後に「交渉に向けての環境をしっかり整えたい」とのみ答えた。

日ロ首脳は先のアルゼンチンでの会談で、河野、ラブロフ両氏を条約交渉の責任者とし、来年1月の安倍晋三首相訪ロ前に外相会談を開くことで合意した。河野氏としては、強硬姿勢を堅持するラブロフ氏との交渉を前にオープンな場で舌戦を展開したくないという思いがある様子。5日の衆院外務委員会では「(日本から)さまざまな発言が出ると相手側が反応する。反応したことが後々に影響を及ぼす」と語っている。

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