「前兆」で1週間避難も=防災対応で報告書案-南海トラフ地震・政府部会

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南海トラフ地震の防災対応を検討する政府・中央防災会議の作業部会が11日午前に開かれ、報告書案について、おおむね合意した。トラフ沿いでの地震など「前兆」と思われる現象があった場合、巨大地震発生後では避難が間に合わない住民らが、あらかじめ1週間程度避難することなどを盛り込んだ。

報告書案では、マグニチュード(M)8級の大地震が東西どちらかで起き、残り半分でも続発する可能性が高まった場合、続く地震による津波への避難が間に合わない住民や、避難に時間がかかる高齢者らは事前に避難する方針とした。

他の住民も状況により自主的に避難。企業も危険物施設の点検などの対策を講じる。事前避難は1週間を基本とし、その後もさらに1週間、地震への備えの再確認や自主的な避難を続ける。

一方、想定震源域内のどこかでM7級の地震が起きた場合やプレート境界で大きな滑りが観測された場合には、備えの再確認など警戒レベルを高めることを基本とした。

企業や自治体が対策立案の参考にするガイドラインを今後作成予定だ。報告書案は、避難先の確保や運営方法、計画立案時の住民参加などを書き込むべきだと明記した。

政府は従来、大規模地震対策特別措置法に基づく東海地震対策として、地震が予知できる前提で住民避難などを計画していた。しかし「確度の高い地震予測はできない」として見直され、気象庁は昨年11月、「南海トラフ地震関連情報」を発表する体制に移行した。

作業部会は今年4月以降、発表があった場合に住民や企業、地方自治体が取る防災対応について、議論を重ねてきた。

政府の地震調査委員会の長期評価では、南海トラフ沿いの地域で今後30年間、M8~9級地震が起きる可能性は70~80%とされる。

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