「一般客に魚売らせて」と仲卸=都は卸売り原則と慎重-豊洲市場

政治・外交

年末の取引に入った東京・豊洲市場(江東区)で、仲卸業者の間から一般客を水産仲卸売り場に入れて魚を買ってもらうべきだという声が高まっている。築地市場(中央区)の仲卸売り場には年末、大勢の一般客が訪れていたが、豊洲には鮮魚店など買い出し人しか入れないためだ。

豊洲市場は業者間の卸売りが原則。築地市場も同様だったが、平面構造で開放型だったため「警備員の目が届きにくく、一般客が出入りしやすかった」(市場関係者)という。ところが立体構造の豊洲へ移転すると、仲卸売り場につながる階段やエスカレーターの入り口に警備員が配置され、魚売り場へ一般客が入れなくなった。

築地では年末になると、仲卸売り場でマグロの刺し身を小分けした家庭用のパックや、普段扱っていないカニなどを並べていた店も多く「大量購入する一般客がたくさんいた」(市場関係者)。経営難に苦しむ仲卸にとっては「大事な収入源であり、豊洲でも(一般客に)買ってもらいたい」と売り場の開放を訴える。

市場管理者の都は「豊洲市場は観光以前にプロが取引する場所」と強調。築地では一般客の小型運搬車「ターレ」との接触事故があったほか、鮮魚店の関係者からは、「仕入れの邪魔になる」などとして一般の利用に否定的な意見が根強いため、「築地のようなわけにはいかない」(都)と慎重な姿勢だ。

豊洲市場の仲卸売り場につながる出入り口付近で、一般客に仕入れの買い出し人しか入れないことを伝える警備員=14日午前、東京都江東区

年末に大勢の人でにぎわっていた築地市場の仲卸売り場=2016年12月29日、東京都中央区

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