昨年衆院選は合憲=「1票の格差」国会の是正策評価-初の2倍未満・最高裁大法廷

社会

「1票の格差」が最大1.98倍だった昨年10月の衆院選は法の下の平等を定めた憲法に反するなどとして、二つの弁護士グループが選挙無効を求めた16件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は19日、合憲との判断を示した。小選挙区制導入後、格差が2倍を下回ったのは初めてで、「徐々に是正を図った」と国会の取り組みを評価した。

最高裁は過去3回の衆院選を「違憲状態」と判断しており、合憲としたのは2005年選挙以来。大法廷は16年の参院選も合憲としており、これで衆参両院で憲法に反しない状態と判断したことになる。

裁判官15人中11人の多数意見。2人が違憲状態との意見、2人が違憲とする反対意見を述べ、うち1人は一部の選挙区について無効も認めた。

大法廷は、新たな定数配分方法「アダムズ方式」を20年以降に導入するとした上で昨年の選挙で定数の「0増6減」を行った国会の対応を評価。「投票価値の平等を確保する要請に応えつつ、選挙制度の安定性を確保する観点から是正を図ったと評価できる」と述べた。

11年の判決で廃止を求めた「1人別枠方式」については「アダムズ方式で完全に解消される」と指摘した。国会は過去3回の大法廷判決の趣旨に沿って格差の是正を図ったとし、「投票価値の平等の要求に反する状態にあったとは言えない」と結論付けた。

2017年の衆院選をめぐる「1票の格差」訴訟で、最高裁の合憲判断に抗議する升永英俊弁護士(右から3人目)ら原告の弁護士グループ=19日午後、東京都千代田区

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