飲酒問題、日航に改善命令=全日空、スカイマークは厳重注意-国交省

経済・ビジネス 社会

旅客機のパイロットが飲酒の影響で乗務できず、遅延が発生するなどした問題で、国土交通省は21日午前、日本航空の赤坂祐二社長を同省に呼び、航空法に基づき、飲酒対策の抜本的な再構築などを求める事業改善命令を出した。日航への事業改善命令は13年ぶり。赤坂社長は「深くおわび申し上げる」と謝罪した。

また、全日本空輸とグループ会社のANAウイングス、スカイマーク、日航グループの日本エアコミューターの各社も厳重注意し、再発防止策の報告などを求めた。

日航の副操縦士だった男性は10月、英国の空港で、乗務前に基準値を大幅に超えるアルコールが検出されたとして、地元警察に拘束された。裁判所が禁錮10月の実刑判決を言い渡し、日航は男性を懲戒解雇処分とした。

男性は拘束前日にビールなどを大量に飲んでいたが、乗務前の検査を不正にすり抜けたとされる。同僚の機長らも相互確認を怠っていたことなどから、国交省は日航の管理責任が他社より重大と判断したとみられる。

また、ANAウイングスの機長だった男性は10月、沖縄県石垣市内でビールやハイボールなどを飲み、体調不良で翌日の乗務ができなくなった。全日空グループでは、乗務12時間前以降の飲酒を禁じていたが、男性はそのルールに抵触しており、全日空は諭旨退職処分とした。

スカイマークや日本エアコミューターでも11月、男性機長からアルコールが検出され、乗務交代により旅客便に遅れが発生した。いずれのケースでも、機長は前日に飲酒しており、国交省は各社への立ち入り検査や聴取を行っていた。その結果、日航や全日空ではアルコール検査の記録が一部欠損していたことも判明した。

国土交通省の蝦名邦晴航空局長(左)から事業改善命令の文書を受け取る日本航空の赤坂祐二社長=21日午前、東京・霞が関の国土交通省

国土交通省の高野滋航空局安全部長(左)から厳重注意文書を受け取る全日空の清水信三安全統括管理者=21日午前、東京・霞が関の国土交通省

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 経営一般 運輸・交通 沖縄