ゴーン容疑者決裁で送金か=16億円、CEO予備費から-特別背任事件・東京地検

社会

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な損失を日産に付け替えるなどしたとされる特別背任事件で、日産側から同容疑者の知人のサウジアラビア人実業家側へ送金された1470万ドル(現在のレートで約16億円)は、日産最高経営責任者(CEO)だったゴーン容疑者の決裁で支出された疑いがあることが23日、関係者への取材で分かった。「CEOリザーブ」と呼ばれる予備費から支出されていたという。

関係者によると、CEOリザーブは、通常の日産の予算に計上されない支出を賄うための予備費。CEOの裁量で、大災害時の見舞金などに充てられる。

東京地検特捜部の調べでは、サウジアラビア人実業家側に渡った1470万ドルは、2009年6月~12年3月、計4回に分けて送金された。日産子会社の口座から実業家が経営する会社の口座に振り込まれていたが、関係者によると、原資は日産本体のCEOリザーブで、ゴーン容疑者自身が決裁し、送金された疑いがあるという。

ゴーン容疑者は、自身の資産管理会社と新生銀行との間で、デリバティブ(金融派生商品)の為替スワップ取引を契約。08年、リーマン・ショックで約18億5000万円の評価損を抱えた際、新生銀行から追加担保を要求され、この実業家の協力で信用保証を得て担保不足を補ったとされる。

ゴーン容疑者と実業家は30年来の友人で、同容疑者が少年期を過ごしたレバノンにもつながりがある富豪という。

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