商業捕鯨、来年7月再開=政府、IWC脱退を発表-菅長官「歩み寄り見られず」

政治・外交

政府は26日、クジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、来年7月から商業捕鯨を再開すると発表した。捕鯨をめぐり平行線の議論が続くIWCに加盟したままでは、再開のめどが立たないと判断した。商業捕鯨の再開は約30年ぶり。米国やオーストラリアなど反捕鯨国の反発は確実だ。

政府は菅義偉官房長官の談話を発表し、「保護のみを重視し、持続的利用の必要性を認めようとしない国々からの歩み寄りは見られない」と脱退理由を説明した。25日の閣議で決定しており、年内に外交ルートを通じて脱退をIWC側に通知する。外務省によると、日本の国際機関からの脱退は1933年に当時の国際連盟から抜けて以来、あまり例がないという。

菅氏は26日の記者会見で「将来的には新たな枠組みを検討していきたい」と述べ、IWCに代わる国際機関の設立を目指す意向を表明した。

商業捕鯨は、日本の領海と排他的経済水域(EEZ)に海域を限り、IWCで採択された方式によって算出される捕獲枠の範囲内で実施。南極海・南半球では行わない。脱退後もオブザーバーとしてIWCとの関係を保ち、クジラの資源管理に協力する。

日本は51年、IWCに加盟。IWCが資源枯渇を理由に商業捕鯨の「一時停止(モラトリアム)」を決めたことにより、88年に中断した。

記者会見する菅義偉官房長官=26日午前、首相官邸

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