差し押さえ手続き着手=新日鉄住金の韓国内資産-徴用工訴訟原告

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【ソウル時事】韓国最高裁が昨年10月、元徴用工の訴訟で新日鉄住金に賠償を命じた問題で、原告側は2日、韓国国内にある同社資産の差し押さえを裁判所に申し立てたと発表した。原告側は「新日鉄住金は判決の履行に誠意を示していない」と強い遺憾の意を表明するとともに、「日本政府は判決に従わないよう企業に圧力をかけている」と批判した。

日本政府は「1965年の日韓請求権協定で解決済み」との立場で、韓国政府に早急な是正措置を求めているが、韓国政府は対応策を打ち出していない。日本政府は原告側の判決履行には対抗措置も辞さない構えを見せており、日韓関係の悪化は必至だ。

差し押さえ申請の対象資産は、新日鉄住金が韓国鉄鋼大手ポスコと合弁で設立したリサイクル会社PNRの株式。新日鉄住金は約234万株を保有しており、推定で総額約110億ウォン(約11億円)相当。

ただ、日本政府関係者は「申し立てと差し押さえには時間的な差がある」として、裁判所はすぐに差し押さえを行わないと指摘。その上で、日本政府として申し立てを受け、直ちに対抗措置を講じるとは限らないとの認識を示した。一方、原告側は、株を差し押さえた後に現金化するための売却命令の申し立ては見送っている。原告側関係者は「現金化までには時間がかかりそうだ」としており、なお新日鉄住金側との協議の余地を残した形だ。

記者会見する元徴用工側弁護士の林宰成氏=2018年12月、東京都千代田区

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