動きだす築地再開発=ベイエリアと連携構想-東京都、市場再整備は行わず

政治・外交

2018年10月閉場した旧築地市場跡地(東京都中央区)で、20年夏の東京五輪・パラリンピック後の再開発に向けた検討が本格化する。都は、年度内に新たな「まちづくり方針」を策定する一方、東京臨海部の将来像を示す「ベイエリアビジョン」とも連携して、築地の再開発構想を描く方針。水辺を生かした国際観光都市をアピールする。小池百合子知事が一時意欲を示した築地での市場再整備は白紙に戻す。

築地から豊洲(江東区)に移転した市場跡地は23ヘクタールで「都が所有する最後の都心一等地」(都幹部)。現在解体工事が進み、東京五輪・パラリンピックでは、選手などが利用する車両基地として活用される。

五輪後の再開発に関し、関係者の間では、国際会議や展示会、イベントなどを行う施設や、外国人観光客向けの高級ホテル、水上バスや観光バスのターミナルを整備する案などが浮上。都がどのような方針を打ち出すか、関心が高まっている。

跡地については、民間事業者に一括売却せず、複数の地区に分けた上で、各地区の特色を生かした整備計画を段階的にまとめていく。地元中央区や地域住民の意見も踏まえ、「築地ブランド」を再構築する。並行して、築地を含めた臨海部のベイエリアビジョンも、19年末をめどに策定。産業や投資を呼び込み、多くの人が集う「世界最先端のまちづくり」を目指す。

再開発の舞台となる市場跡地は、市場運営を目的とした独立採算の中央卸売市場会計が所有しているが、一般会計に移し替える方針だ。観光や環境、防災や産業振興など、幅広い観点から再開発を進めるためだが、市場は開設できなくなる。小池知事が月内に表明する見通し。

小池知事は17年6月、豊洲市場への移転に伴い、築地を「食のテーマパーク機能を有する新たな市場とする」と表明した。その後軌道修正してはいるが、一般会計への移管により、市場再整備の芽が名実ともになくなる。

解体工事が進む築地市場跡=2018年12月21日、東京都中央区

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