新成人ら、被災地で門出祝う=「恩返し」「酪農家に、決意胸に-北海道、岡山、広島

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昨年、豪雨や地震で大きな被害を受けた被災地で13日、新たな門出を祝う成人式が開かれた。「恩返ししたい」「立派な酪農家に」。災害の傷痕が今も残る中、集まった新成人らは大人への入り口を前に思いや決意を口にした。

昨年7月の西日本豪雨で大規模な土砂災害が発生した広島県坂町。式開会前には、実行委員長の西谷直哉さん(20)の呼び掛けで、犠牲者を悼む1分間の黙とうがささげられた。

小屋浦地区にある西谷さんの自宅は大規模半壊に。仮設住宅に入居し、昨年末、自宅に帰った。成人式開催の協力要請を受け、「災害で同級生や坂町に助けてもらった。恩返しができたら」という思いで実行委員長に就任した。「自分も苦しかったが、仲間たちと乗り越えることができた。生きていく中で自信になると思う」と振り返った。

広域が浸水した岡山県倉敷市では、伊東香織市長が「多くの方が(被害の大きかった)真備町や仮設住宅から来ている。心からお見舞い申し上げる」と述べ、「自分の人生に向かって一つ一つまい進してもらいたい」と激励した。

「大丈夫だった?心配したよ」などと声を掛け合い、友人との再会を喜んだ真備町地区出身の新成人ら。自宅が水に漬かり、みなし仮設住宅で生活する専門学校生の仕田原采花さん(19)は「親に恩返ししたい。家の片付けもできれば」と話し、「町の光が少しずつ戻っている。それを支えに頑張りたい」と前を向いた。

震度7の揺れに襲われた北海道厚真町では氷点下の気温の中、男女計26人が出席した。浅野輝さん(20)は新成人代表として「つらい思いをする人が減ることを願い、震災の記憶を未来へつなげていこう」と答辞を読んだ。

実家が牛約70頭を飼っているという山田耕司さん(20)は農業を学んだ専門学校を今春卒業する予定。「立派な酪農家になりたい」と社会人としての抱負を語った。

昨年7月の西日本豪雨による犠牲者に黙とうをささげる新成人ら=13日午後、広島県坂町昨年7月の西日本豪雨による犠牲者に黙とうをささげる新成人ら=13日午後、広島県坂町

成人式で「頑張ろう」と声を上げ記念撮影する出席者ら=13日、岡山県倉敷市のマスカットスタジアム成人式で「頑張ろう」と声を上げ記念撮影する出席者ら=13日、岡山県倉敷市のマスカットスタジアム

記念写真に納まる北海道厚真町の新成人=13日、同町記念写真に納まる北海道厚真町の新成人=13日、同町

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