月例賃金引き上げで溝=労使トップ会談、19年春闘スタート

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経団連の中西宏明会長と連合の神津里季生会長が5日、東京都内で会談し、2019年春闘が本格的に始まった。神津氏は冒頭あいさつで、「月例賃金についてこだわりを持ち続ける」と表明したのに対し、企業間で業績に差があることを踏まえ、中西氏は会談後記者団に「一律に月例賃金を上げようなんて言えないのが本音だ」と指摘。賃上げの必要性は認めつつも、手法をめぐる両者の間の溝が浮き彫りになった。

自動車や電機など大手企業の労働組合は今後、経営側に要求書を提出。3月13日の集中回答日に向けて攻防を繰り広げる。

会談では、神津氏が「大手企業による(中小企業向け)取引の適正化を進め、サプライチェーン(部品供給網)全体で生み出した付加価値を適正に分配することが不可欠だ」と語り、大手と中小の賃金格差の是正に向けた協力を求めた。中西氏はこうした問題意識に理解を示した。

19年春闘をめぐっては、連合は基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給相当分を合わせ4%程度の賃上げを要求。一方、経団連は「多様な方法による年収ベースの賃金引き上げや総合的な処遇改善」を会員企業に呼び掛けている。

また安倍晋三首相は経済界に賃上げを要請しているが、賃金交渉に6年連続で政府が介入したことに、労使双方が反発を強めており、脱「官製春闘」の行方も焦点となる。

春闘をめぐり会談する連合の神津里季生会長(写真左)と経団連の中西宏明会長=5日午前、東京都千代田区春闘をめぐり会談する連合の神津里季生会長(写真左)と経団連の中西宏明会長=5日午前、東京都千代田区

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