「領土・主権展示館」宙に浮く移転先=来館者も低迷

政治・外交

沖縄県・尖閣諸島や島根県・竹島などの資料を展示する政府の「領土・主権展示館」の移転先選びが難航している。財務省の管理する国有物件への入居について同省から難色を示され、ほかに適当な代替施設が見当たらないためだ。今の入居先は2020年3月末が退去期限だが、めどは立っていない。

展示館は現在、東京都千代田区の市政会館に入居しており、耐震工事を理由に退去することが決定している。政府は19年度予算案で「領土・主権対策企画調整室」の必要経費として、移転費用を盛り込んだ約2.4億円を計上している。

しかし、展示館を管理する内閣官房がJR四ツ谷駅(新宿区)近くに建設されるビルの国有フロアへの入居を希望したところ、財務省は「不特定多数の人が出入りする目的の施設の入居は困難」と回答。やむを得ず、都内の他の民間施設なども物色したが、予算や広さ、交通アクセスなど条件が合う物件は見つかっていないという。

展示館の知名度向上も課題だ。展示館は昨年1月25日にオープンし、丸1年を迎えた。尖閣諸島や竹島がわが国固有の領土であることを裏付ける文書や写真などの資料を展示し、日本の立場を発信する狙いだが、これまでの来場者数は約8000人で、1日平均30人程度。関係者は「正直もっと来てほしい」と漏らす。

家族連れを呼び込もうと、展示館は子ども向けの展示やイベントに力を入れる。2月には竹島で盛んだったアシカ猟にちなんだ展示を計画している。

市政会館=東京都千代田区市政会館=東京都千代田区

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 財政 行政一般(政治欄向け) 東京都 中国 沖縄