常岡浩介氏に旅券返納命令=イエメンに出国直前-外務省

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中東での取材経験が豊富なフリージャーナリスト常岡浩介さん(49)が、外務省から旅券返納命令を受けていたことが5日、分かった。命令は2日付。常岡さんは内戦が続くイエメンで広がる飢餓を取材する予定で、出国直前だったという。渡航の自由を制限する措置で、議論を呼びそうだ。

常岡さんによると、現地で活動する国連世界食糧計画(WFP)や国際医療団体「国境なき医師団」の日本人スタッフらに取材する予定で、約束もしていた。先月にオマーン経由で入ろうとしたが、同国に入国を拒否され強制送還されたため、別ルートでの現地入りを目指していた。

スーダン経由で入国するため、2日に羽田空港から出国しようとしたところ、ゲートを通過できず、職員から「旅券返納命令が出ている」と告げられた。事前通告はなく、命令書をその場で受け取ったという。

旅券法は、渡航先の法規で「その国に入ることを認められない者」には旅券返納を命じられると規定しており、オマーンに入国を禁止されたことが理由とされた。

常岡さんは取材に「オマーンに行く予定はなく、旅券法の趣旨に反する運用だ。イエメンは日本人も国際機関で働いており、シリアなどとは異なる。ビザも取得しており、なぜ妨害するのか分からない」と批判した。

河野太郎外相は5日の記者会見で、邦人男性に羽田空港で命令書を交付したと説明したが、常岡さんかどうかは明言を避けた。イエメンでは政府軍と反政府武装組織の内戦が続き、外務省が退避勧告を出している。

フリージャーナリストの常岡浩介さん=2016年11月8日、成田空港フリージャーナリストの常岡浩介さん=2016年11月8日、成田空港

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